自己の「潜在能力の実現」フリーエージェントの成功者たちは「理想の自由」を手にしたのかもしれない

フリーエージェントの成功者たちは「理想の自由」を手にしたのかもしれない。しかし自由を追い求める多くの人々は、厳しい生活に直面しているのが現実ではないか。将来に展望がみえないフリーターたちの状況は、論壇の大きなテーマにもなっている。すでに200…

陪審制のいくつものメリットとは

陪審制度は、なにも単に民主主義だからとか、国民主権だからといったタテマエだけからの制度なのではありません。あくまでも、人々が権利を実現するための手続としてどういうものが効果的か、どういう手続なら望ましい裁判を実現できるかという観点から、陪…

第三世界教育を重視する

「七〇年代に西ドイツで第三世界ショップが続々生まれたのは、先進工業国と開発途上国の間の不公正な貿易関係を公正なものにするための試みだった。この店も七六年に当時の牧師が、第三世界に不利な貿易構造を変える第一歩を踏み出そうと、地域の若い人たち…

契約一再契約の法則

私の考えではこれが「契約一再契約の法則」の有無の違いなのである。ヒトラーとナチスは、民主主義の手続きによってドイツ国民から選ばれた。このときドイツ国民はヒトラーとの間で契約を結んだのである。ヒトラーは演説で「私はドイツを偉大にすることを約…

「ローズマリーの赤ちゃん」

「ローズマリーの赤ちゃん」の話は、さきにあげたスイスの事件のように、山にへだてられたところでおこったのではない。その背景はニューヨークだった。著者のアイラ・レヴィンは1929年ニューヨークに生まれ、ニューヨーク大学を卒業した23歳の年に「死の接…

経済開発を最優先課題に工業化政策を推進

タイが工業化に向けて開発体制を整備していこうという意識を、歴史上はじめてみせたのは、一九五八年以降のことであった。この年にサリットが軍事クーデターをおこし、ピブーン政権を倒して全権を掌握した。サリットはもちろん軍人であり、彼ののちに政権を…

マネジメントから財政計画化へ

一九八〇年代に入って日本の財政は。一段ときびしい歳入欠陥状況におかれた。第二次臨時行政調査会の設置以降、内閣は次第に概算要求基準(シーリング)をきびしくし、マイナスーシーリングの時代を迎えた。経常部門ならびに投資部門別に、前年度予算に比較…

情報ネットワークの威力

このようなユーロダラー取引の特徴は、ロンドン支店がポンド建てCDを発行してポンド資金を調達した場合と比べればわかりやすい。この場合、邦銀ロンドン支店のバランスシートは、貸方にはCD発行額が、借方にはその運用先(貸付ナ証券や現金)が記されて…

「国連」の名のもとに

国連は、加盟国の剥き出しの利害が衝突する現場であり、国際社会の調整の場なのだと言える。自らどう国連を利用し、主張を通すかについて心を砕くことはあっても、その決定を、絶対視することはないだろう。国益と国連の決定は必ずしも一致しないし、国連の…

90年代の芸術村

独立片の独立とは、要は官方からの独立であり、長年チベットを撮り続けてきた映画監督の段錦川が「かつてわれわれが直面したものは真実でないもの、虚偽のもの、ニセモノであり、個人で映画を撮るわれわれがしようとするのは真実を追求し、事実の真相を理解…

戦争の大義について

もしも、誰でも納得できる客観的な基準にもとづいた大義が存在するならば、人類はとうの昔に戦争という悪から解放されていたはずである。そうでないのは、もともとからして大義なるものが存在しないからなのだ。いや、ある。だがそれが、当事者の双方ともが…

刑事責任は重い

利益が出るかどうか確実ではないのに「地球環境によくて必ずもうかる」などと言って会員を募っていたとして、経済産業省は10日、植林事業などのマルチ商法を行う「スタイレックエンタープライズ」(東京都江東区)に対し、特定商取引法違反(不実の告知な…

株式市場への公的資金投入

公的資金は株価をサポートする上で、実に効果的に使われてきた。実際、九二年末から九三年春にかけて、株価が下落すると新指定単の資金を使って、買い出動に出たのである。その後、九三年春から年半ばにかけては公的資金の投入も手伝って、積極的に株価水準…

名目的にイスラム教を受け入れる

アルコールについては、古代からビールやワインが盛んにつくられてきたエジプトでは、一九九七年に民営化されるまでは、百年以上もの間、「ステラ」というビールが国営会社で製造されてきた。同じ会社のワインも人気がある。シリアでは「アラック」というア…

地価税の誕生

資産課税の第二のタイプは、資産保有に対する税金である。資産保有自体から様々なサービスつまり効用が生み出されるし、かつそれを反映した経済力、担税力を資産保有者はもつことになる。課税する根拠は十分に存在すると云えよう。しかしすべての種類の資産…

現代に生きる幻の大運河計画の遺産

川崎河港水門は大正一五年一一月に着工、二年半後の昭和三年三月に完成した。工事費五四万円、設計者は内務技師の金森誠之。それにしても、水門の背後にひかえたわずかな荷揚げ場と船溜りにしては、ちょっと大げさな構造物である。だが次のような建設の事情…

外資系で評価されない「できない人」の特徴

地域別では、トップのヨーロッパが二〇・〇三兆円(製造業が一二・五〇兆円、非製造業が七・五四兆円)、二位のアメリカが一一 ・五三兆円(製造業が七・四九兆円、非製造業が四・〇四兆円)、三位のアジアが一・六九兆円(製造業〇・二三兆円、非製造業二・…

民事紛争に対するエリート意識とは

普通の裁判官は、典型的な議論のパターンに乗らないと不安であるようです。そのため、とにかく形式的に、なるべく問題が起きないようなベースで、そつなく処理しようとするばかりです。正論をつぶすためには、あらゆる屁理屈までが裁判では威力を発揮します…

EU管内での通貨加盟の拒否

EU加盟賛成者も、こうしたことは十分にわかったうえで賛成しているわけで、見方によれば″苦渋の選択″だったともいえる。EU内部でも、北欧がEUになだれ込むことに危惧を持っている向きもある。そのひとつには社会保障のレベルが他の南欧諸国などにくら…

今年も「調整局面」迎えた原油

9月末に向けて反発の気配は出てきたものの、代表的な国際商品である原油は7月中旬に記録した史上最高値から一時2割以上も下落した。今回の調整局面を見ると世界の物価や景気動向に大きな影響を与える『原因』と、景気動向を先読みする『景気の先行指標』…

ハンガリーのスローワイン

なぜダミングーダウンの傾向が起こっているのだろうか。その理由は読者や視聴者のほうではなく、むしろメディア側か変化しているからである。最近では視聴者を大量に増やし、また彼ら向けの広告を集めることが、ますます困難になっている。というのは、お互…

アメリカは自力で再生できるか

断言はできないが、二〇〇八年六月以来、原油価格が半値に下がるほどの暴落を見せ、他の商品価格も大暴落したが、これは、ほんの始まりに過ぎないということだ。先進工業国は、全世界GDPの六〇〜六五%を占めているが、その需要は激減しており、さらに中…

財政規模は膨張の一途をたどる

民主主義政治にこうした「非対称性」が避けられないかぎり、好況・不況をともに含んだ中長期でみて、財政赤字はとかく放置されがちになるとともに、財政規模は膨張の一途をたどるにちがいない。もちろん、財政規模にしても財政赤字にしても、それ自体が絶対…

旧知の文学者

あの作品で、私は終わりに、妻の手術は一応成功するが、とにかく私たちはみんな、避けようのない死に向かって、残りの少なくなった歳月を過ごして行くしかないのだ、と書いている。そして、あれからもう十四年も、避けようもなく死に向かっている残りの少な…

より広い現実への適用

このようにして計算されたパス係数は、二つの変数が完全な相関関係にあるときは、プラス一、全く関係のないときはゼロという数値になるように作られている。たとえば図における高校の成績と学歴とのパス係数は〇・三四五と記されている。このことは、両親の…

組織化されていない方法論

1973年春、私はサン・フランシスコ近郊のヘイワードにある、カリフォルニア州立大学に勤めていた。そのキャンパスにある日のこと上智大学のデル・カンパーナ教授が、突然訪ねて来た。イタリア人で当時上智大学国際部の大学院主任であった教授は、上智大学に…

預金金利自由化の影響

全国銀行の総貸出残高は、第一次オイルショック以降バブル崩壊に到るまでの約十五年間、一〇%前後の増加率で安定した推移を示していた。このように銀行を通ずる資金供給という意味では、バブル期に特に顕著な増加があったわけではない。オイルショック以降…

驚天動地の仕事

こうして平和球場を全面建て替え、三万人余りを収容する多目的スタジアムを四〇億円かけて新設の株式会社によって建設し、市がこれの寄付をうけて、その代償に、株式会社にプロ興行等への専用利用権を与えるという考えがまとめられた。人工芝を採用するため…

限りない金銭欲

一九八一年一月に就任したレーガン大統領は、「ラッファー理論(経済学者アーサーこフッファーが提唱した、減税の正しさを証明するための理論。最適な税率の設定により政府は最大の税収を得ることができるというもの)」に基づき、高額所得者の所得税を大幅…

自国人以上に自国人らしい

サンスクリットには「地球全体が私の家族(ヴァスダイヴアークタンバカム)」という言葉がある。3000年の昔から、地球全体が自分の家族であるということを意識しているのだ。今見えていなくても、会ったことがなくても、地球のどこかに存在する人は私の兄弟…